転職面接で「仕事での成功体験」を質問された時の回答例が知りたい。
その質問意図は何なのか。
NG回答や注意点はあるの?
これまで事務職の経験しかなく、答え方が分からない。
今回は、このような疑問やお悩みをお持ちの方のための記事です。
- 「仕事上での成功体験」についての質問意図、理由
- 回答例とポイント
- NG回答、注意するべき点
本記事では、団体職員採用試験の面接で聞かれる「仕事上での成功体験について教えてください」の質問意図と回答例について解説しています。
この質問が苦手な人ってすごく多いのではないでしょうか。
特に事務職の人は苦手意識が強いと思います。
事務職の人は、営業職のように数字で成績がはっきりと分からないため、答え方に困りますよね。その気持ちものすごく分かります。
本記事では、そんな事務職しか経験がない人でも答えられるように例を交えて分かりやすく解説していますので、面接で失敗したくない方は、是非参考にしてみてください。
それでは解説していきます。
面接官からの質問
- 仕事上での成功体験について教えてください。
- これまでの仕事での成功体験を何か1つ教えてください。
- どのような成功体験を得ましたか。
- あなたの成功体験について話を聞かせてください。
質問の意図・理由
- 成功に至るまでの過程や努力が知りたい。
- その成功体験から何を得ているか。
- 当団体が求める人材とマッチしているか。
- 採用予定の部署で活躍が期待できるか。
- どんな人柄、価値観をもっているか。
- どんな目標設定をするのか。
回答例
回答例
【①結論】
私の成功体験は、上司から「社内で一番仕事が頼みやすい」と言われたことです。
【②具体的な内容・目標設定】
私は前職で事務職として働いており、10名が所属する〇〇部の一番若手社員でした。私の主な仕事は、書類や会議資料の作成と資料収集で、その会議の記録や保管も行っていました。そのような中、私が仕事をする上で常に気をつけていた点は、「仕事を頼みやすい雰囲気をつくること」と「今の自分の役割と相手が求める仕事を理解すること」です。
具体的には、明るく、忙しい雰囲気を出さないよう仕事に取り組んでいました。そして、今自分が求められている役割を理解し、上司が何を求めているのかを想像し準備することを心がけていました。結果、一番仕事を頼みやすいと言ってもらえるようになり、会議に使う資料作成は私に任せておけば、仕事が円滑に進むと部署内の皆さんから評価や信頼をいただけるようになりました。
【③何を学んだのか】
私はこの経験から仕事における「チームワーク」と「自分の役割を理解すること」の大切さを学びました。そして、それらを日々の業務で実行できたことが成功要因になったのだと思います。
【④どう活かせるか】
御法人でもこの私の経験を活かし、会員や関係各位と連携を持って協働することで〇〇業界のさらなる発展に貢献していきたいと考えています。
回答のポイント
- ①結論から説明し、その後②→③→④の順で説明。
- 具体的な内容や裏付けを説明。
- 成功体験を得るために設定した目標や努力した点を説明。
- 必ずしも大きな成功体験が必要ではない。
- 何を学べたのか。
- 得られた成功体験は、どう活かせるのか。
結論から説明
説明する時は、まず結論から伝えるようにしましょう。
結論から伝えると、面接官はこれからこの話の説明をするんだなと理解しやすくなります。
どんなに素晴らしい成功体験を経験していてもそれがうまく伝わらなければ意味がありません。
どうすれば相手に伝わりやすいのかを考えて質問に答えるようにしましょう。
具体的な内容の説明
話にはある程度の信憑性が必要です。
事細かに全て説明する必要は決してありませんが、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識すると答えやすくなります。
面接官がその成功体験が起きたシーンを思い浮かべられることを意識してみてください。
目標と努力の過程を説明
どんな成功体験を経験してきたのかも重要ですが、それよりも面接官はその成功体験を得るためにどんな過程を歩み、努力をしてきたのかが知りたいのです。
そもそも個人が成し遂げられる実績で、だれもが驚くような成功体験を経験している人がほとんどいないことは面接官も重々承知しています。
この人はどんな目標や課題を設定し、それに向かってどんな努力をして成功に導いたのか。
そのプロセスを聞くことで、仕事への熱意や価値観、人柄を見極めようとしているのです。
大きな成功体験は必要ない
誰もが驚くような大きな成功体験が必ずしも必要なわけではありません。
もちろんあるに越したことはありませんが、成功の規模自体がポイントではないのです。
むしろ、実績の自慢アピールのようになってしまうことは避けるべきです。
特に団体職員の応募は事務職の募集が多いです。
例えば、前職の事務職から転職する場合、営業やコンサルのように大きな成果を数値で表すことは非常に困難です。
新しい事務システムの導入などを任された経験のある人も、なかなかいないはずです。
そうなると人に話せるような成功体験がないと困っている人も多いではないでしょうか。
繰り返しになりますが、大きな成功体験は必ずしも必要なわけではありません。
それよりも今の自分の立場や役割の中で、どのように成功体験を得てきたのかが重要なのです。
特に、団体職員ではこの自分の立場や役割をわきまえられる力が必要です。
誰もが驚くような成功体験だけが評価されるのではなく、チームワークを大切にし、自分の役割を理解し、 相手が求める一歩先を想像し仕事をする、これだけも立派な成功体験になるのです。
何を学べたのか
その成功体験から結果、何を学べたのかを伝えましょう。
なぜならば、その学べたものが採用後新しい職場で活かせる能力や経験となるからです。
面接官は面接を通して、採用したらどんな活躍が期待できるかを見ています。
そして、成長し続けてくれる人材を採用したいと考えています。
例え多くの経験をするチャンスがあっても、そこから学びを得られなければ、今後の成長に期待できないと思われてしまします。
自分が成長できる人材であることを伝えるためにも、何を学べたかを説明することは大切です。
どう活かせるのか
最後に、成功体験に得た経験をどう活かせるのかを伝えて、まとめます。
応募先の組織にどのようなメリットを与えられるのか、どんな活躍ができるのかが伝えられると面接官も入職後のイメージが湧きやすくなります。
面接のポイントは、いかに一緒に働いている様子をイメージさせるかです。
自分の能力の高さだけを売り込む場ではありません。
私を採用すると、こんな活躍をしてこんな貢献ができることを伝えるようにしましょう。
NG回答と注意点
- 嘘をつく
- 自慢、過去の栄光を誇示する
- 成功体験がないはNG
嘘をつく
まったく経験や実績がないにも関わらず、嘘を付いて成功体験を作るのはやめましょう。
面接のテクニックで少し話を盛ることはできても、0から1の話を作るのは適切でありません。
嘘をつくと必ず矛盾が生じ、その嘘にまた嘘をつかなければならなくなります。
入職後など後々になって問題になる可能性も考えられます。
もし面接官に嘘を付いているのではないかと疑われると、応募者に対する不安材料が一つ増えたことになってしまいます。
無理をして自分を大きく見せる必要はありません。
団体職員の多くは、真面目さや、素直さが評価される職種です。
成功体験=自慢話にしない
もしあなたに特別な成功体験や実績があるのなら、それは評価されるポイントになります。
しかし、気をつけなければただ単純に自慢しているだけと捉えられる可能性もあります。
せっかくの成功体験を活かすには伝え方が重要です。
具体的な背景や過程をうまく話さなければ、嘘の話しやチームの成果をあたかも自分だけの実績のように話ししているとも思われかねません。
また、団体職員の採用試験では、その人の人柄がよく観察されています。
基本的に自慢話や自分に自信がありすぎるような人は、避けられる傾向にあります。
団体職員としてウケがよい人物像は、謙虚で素直さに長けた人です。
そして協調性があり適応力が高い人材です。
自慢話をする人や自信が強すぎる人は、リーダーシップに長けている印象を与える一方、独裁的で協調性に欠けるといった印象を持たれる可能性があります。
話の中には、謙虚さや素直さが垣間見れるような伝え方を意識することが大切です。
成功体験がないはNG
働いていると誰しも成功体験はあるはずです。
それはどんな小さな体験でも良いのです。
成功体験がないと伝えるということは、考えることを放棄したと思われてしまいます。
また、事前の準備能力がないという評価をされてしまいます。
逆に、どんなに小さな成功体験であっても、簡潔に分かりやすく説明することができ面接官が納得できれば、相手に伝える能力が長けているといった評価に結び付く可能性もあります。
これまで仕事の中でどんなことを経験してきたのか、またどんなことに注意してきたからこそ失敗しなかったのか、そんな視点からでも成功体験について伝えることはできます。
転職活動中の方へ
転職活動は準備が重要です。
そして転職活動ができる環境づくりが大切です。
以下の記事には、団体職員になるにあたって、転職活動する前に準備するべき4つのことについて解説しています。団体職員に転職したい方は、是非ご覧ください。
» 団体職員になる!転職活動する前に準備するべき4つのこと。
転職活動はいかに準備しておき、タイミングを逃さないかがカギになります。
気になる求人が出れば、すぐ動けるように準備しておきましょう。
まとめ
今回の記事は、団体職員採用試験の面接で質問される「仕事上での成功体験について教えてください」の回答例とそのポイントについて解説しました。
- 回答のポイント
- 結論から説明
- 具体的な内容の説明
- 目標と努力の過程を説明
- 大きな成功体験は必要ない
- 何を学べたのか
- どう活かせるのか
- NG回答と注意点
- 嘘をつく
- 成功体験=自慢話にしない
- 成功体験がないはNG
成功体験と言われると、誰しも皆が驚くような稀有な経験や実績がなければ採用されないのかと思いがちですが、そうではありません。
面接が知りたいポイントはそこではなく、その過程や仕事との向き合い方、その人の人柄です。
そして、その経験がどのように活かせるのかなのです。
どんな小さな成功体験でもそこには成功するための要因が何かあるはずです。
この人はその成功のために、どんな目標をたてて、どんな努力してきたのかが重要です。
団体職員の採用試験は、その実績だけでなく、その人の人柄が特に重要視されます。
過去の成果や実績だけが独り歩きし、単なる自慢話にならないよう十分気をつけましょう。
団体職員採用試験には、内定をもらうための特有なコツがあります。
その他にも採用試験対策を、こちらにまとめていますので合わせて参考にしてみてください。
それではまたの記事で。